クレジットカード

アマゾンプライム会員でも「Amazon Mastercard」はやや微妙

通販の王者といえばAmazonですよね。ネットで買物をするときはAmazonが中心という人も多いでしょう。

Amazonでよく買物をする人、特にAmazonプライム会員ならAmazonが提携している「Amazon Mastercard」の利用を一度は考えたことがあるのではないでしょうか。

そこで本ページではAmazon Mastercardのメリットやデメリットを整理し、AmazonのヘビーユーザーがAmazon Mastercardを作るべきかどうか解説します。

Amazon Mastercardの基本を確認

Amazon Mastercardには「Amazon Mastercardクラシック」「Amazon Mastercardゴールド」の2種類があります。まずはこれらのカードを比較しながら基本を確認しましょう。

Amazon Mastercard
クラシック
Amazon Mastercard
ゴールド
申込可能年齢 満18歳以上(高校生を除く) 満20歳以上
年会費 1,350円
初年度:無料
翌年度以降:前年度1回以上のカード利用で無料
10,800円
マイ・ペイすリボ割引:5400円
WEB明細書割引:1080円
国際ブランド Mastercardのみ
ポイント還元
(アマゾンでの買物)
Amazonプライム会員:2.0%
Amazonプライム会員以外:1.5%
2.5%
ポイント還元
(アマゾン以外での買物)
通常:1.0%
マイ・ペイすリボ利用:1.5%
保険 ショッピング補償(年間100万円) ショッピング補償(年間300万円)
国内・海外旅行傷害保険
ETCカード 年会費:540円(条件次第で無料)
空港ラウンジサービス 利用可
キャッシング 0~50万円

公式サイト:Amazon Mastercard|三井住友カード

年会費は実質無料になる人が多い

クラシックカードの年会費は1,350円、ゴールドカードの年会費は10,800円です。しかしこれらはいずれも実質無料にできます(ゴールドカードの場合はAmazonプライム会員であることが前提)。

どんな条件を満たすと無料になる?

クラシックカードは初年度無料ですし、翌年以降も前年度に1回以上の利用があれば無料になります。そのため、普段からAmazonで買物をしていればずっと無料です。

また、ゴールドカードの場合はWEB明細を利用すると1,080円、さらに申込時にマイ・ペイすリボを選択すると5,400円の割引になります。

Amazonの利用者ならプライム会員の人が多いですよね。ゴールドカードの会員はAmazonプライムが無料で利用できるのでその会費(年4,900円)が浮きます。

これらを合計すると年会費を超えるので実質無料になるというわけです。

マイ・ペイすリボは損にならないの?

「マイ・ペイすリボ」とは三井住友カードで発行しているカード共通のリボ払いサービスのことです。

リボ払いを利用すると手数料がかかるので、長い目で見れば損をすると考えてしまうのではないでしょうか。

しかし、マイ・ペイすリボでは毎月の返済額を高く設定しておくことで実質1回払いにできます。リボ払いは1回目の返済なら手数料がかからないので、そのようにすれば手数料が発生しないのです。

そのため毎月の返済額を、月間でこれ以上の金額の買物はしないだろうという金額にしておけば手数料を払わずに済みます。カードの利用限度額に設定する人が多いようです。

なお、カードの申込時は毎月の支払額を3万円までしか設定できません。3万円を超える設定にする場合はコールセンターに電話するか「Vpass」(会員向けサイト)で登録してください。そうしないと年15%の手数料がかかってしまいます。

家族会員は条件なしで無料

家族会員については本会員1名につき3枚まで申し込むことができ、いずれも年会費は無料です。

ポイントは他のカードに負けない高還元率

Amazon Mastercardを利用してAmazonで買物をする場合、クラシックカードでも1.5%、ゴールドカードなら2.5%とかなりの高還元率です。Amazon以外での利用についてもマイ・ペイすリボを設定していれば1.5%です。

他のクレジットカードでも、そのカードごとに設けられているモールを経由することでポイント還元率を高められることが多いですが、モールをいちいち経由するのが面倒ですよね。でもAmazon Mastercardならそれが不要です。

Amazon Mastercardのもう1つのメリットは、ポイントが自動的にAmazonアカウントに加算される点です。たまったポイントを換金する手続きが不要なのも大きなメリットではないでしょうか。

保険について

Amazon Mastercardの保険は「ショッピング保険(動産総合保険)」と旅行傷害保険の2つがあります。

ショッピング保険

Amazon Mastercardはクラシックカードでもゴールドカードでもショッピング保険(動産総合保険)がついています。

ショッピング保険とは、購入した商品の破損や盗難被害に遭ったときのための保険です(紛失は対象外です)。

クラシックカードは年間100万円まで、ゴールドは年間300万円(自己負担3,000円)までなので保険金額は十分と言えますが、クラシックカードは国内での利用の場合リボ払いまたは3回以上の分割払いでないと補償されません。

また、利用するには購入したときの売上票などが必要という条件がありますので注意してください。

旅行傷害保険

ゴールドカードには旅行傷害保険がついています。その詳細は以下のとおりです。

補償内容 海外旅行傷害保険 国内旅行傷害保険
死亡・後遺障害 最高5000万円 最高5000万円
治療費用 300万円
(1事故の限度額)
入院保険金日額:5000円
通院保険金日額:2000円
手術保険金:最高20万円
携行品損害 50万円
(自己負担:1事故3000円)
賠償責任 5000万円
(1事故の限度額)
救援者費用 500万円
(1事故の限度額)

死亡・後遺障害の補償は十分な金額ですが、海外での治療費用は300万円では物足りないと言えるでしょう。そのため海外旅行傷害保険(カードの付帯保険ではなく専用の商品)に加入しないのであれば、他の年会費無料のクレカを作って不足分を補うと良いです。

なお「傷害死亡・後遺障害補償は、事前の旅費等の当該カードでのお支払い有無により最高補償額が異なります」という注意書きがあるので気をつけてください。

ETCカードは普段から利用しているなら無料

ETCカードを発行する場合の年会費は540円です。

ただし初年度は無料ですし、2年目以降は前年度に1度でも請求があれば無料になります。そのため普段から利用していれば年会費はかかりません。

ゴールドカードに申し込むならクラシックカードからの切り替えがオトク

どうせ申し込むならゴールドカードにしようと思ったのであれば、ちょっと待ってください。

なぜならクラシックカードに申し込むと5,000円分のポイントがもらえるので、クラシックカードを作ってからゴールドカードに切り替えるほうがオトクだからです。

ただし、ゴールドカードへの切り替えが済んだら速やかに「Vpass」でWEB明細の手続きやリボ払いの設定を行うことが必要です。そうしないと10,800円の年会費やリボ払い手数料がかかってしまいます。

Amazon Mastercardがおすすめなのはこんな人

Amazon Mastercard(ゴールド)がおすすめな人をまとめると以下のとおりです。

  • Amazonプライム会員
  • Amazonでよく買物をする人
  • 年会費無料でゴールドカードを持ちたい人
  • 空港ラウンジサービスを無料で使いたい人

クラシックカードとゴールドカードのどちらにすべきか迷うなら、ゴールドカードがおすすめと言えるでしょう。クラシックカードには、すでにクレカをもっている人が新たに作るほどの魅力がありません。

なおゴールドカードはあくまでも基本の年会費が10,800円です。サービスの改悪で実質無料にできなくなる可能性があるので、そのような情報を見逃さないように注意してください。

まとめ

Amazonプライムの会員なら、ゴールドカードでも実質の年会費が無料になるというのは魅力的に見えるかもしれません。

空港ラウンジサービスを頻繁に利用する人ならメリットは十分かもしれませんが、それ以外の人ならAmazonでの買物についてポイント還元率が高くなるくらいではないでしょうか。

しかし通販で買物をするならAmazon以外で買うことがほとんどないという人ならおすすめなので検討してみてください。