クレジットカード

三井住友カードをおすすめできる人は限られる。メリット・デメリットまとめ

三井住友フィナンシャルグループで働いているのであれば、ぜひ持っておきたいのが三井住友カードです。言うまでもなくそのブランド力はピカイチです。

ただしクレジットカードとしてのメリットはやや少ないため、おすすめできる人が限られるというのが実際のところです。

そこで本ページでは、三井住友カードのメリットとデメリットを整理し、どんな人におすすめできるのか解説します。

はじめてのクレジットカードを三井住友カードで作るならどれを選ぶ?

三井住友カードは2019年3月現在で19種類のカードがあります。初めてクレジットカードを作る人なら以下の表にまとめたものを1つの基準にして検討してみてください。

年齢 男性 女性
18~25歳(学生) デビュープラスカード(学生用) アミティエカード(学生用)
18~25歳(社会人) デビュープラスカード アミティエカード
26歳以上 クラシックカードまたはクラシックAカード

クラシックカードとクラシックAカードの違いは旅行保険の内容です。クラシックAカードは国内旅行傷害保険と海外旅行保険が付帯されますが、クラシックカードは海外旅行傷害保険のみです。保険金額もクラシックAカードのほうが多いです。

保険が充実しているためクラシックAカードは年会費が250円高くなっていますが、旅行によく行く人で、他の手段によって補償を確保する予定がなければクラシックAカードを選ぶべきでしょう。クラシックカードは補償内容のすべてが利用付帯なので注意してください。

なお三井住友カード=VISAカードというイメージがあるかもしれませんが、実はMasterカードも発行できます。また、中国へ行く機会が多い人なら銀聯カード(Union Pay)も作れます。

海外旅行をする人ならこの中からどのブランドを選ぶかを少し意識したほうが良いでしょう。迷ったらシェアの一番大きいVISAが無難です。

カードの種類 19種類
年会費 無料~5万円
国際ブランド VISA、Master、銀聯
ポイント還元率 0.3%~
付帯保険 カードの種類による
キャッシング ネットキャッシング、ATM・CDでのキャッシング
支払方法(ショッピング) 1回払い、2回払い、分割払い(3~24回)、リボ払い
支払方法(キャッシング) 毎月1~5万円の間で元金定額返済(追加の返済も可)

公式サイト:三井住友カード|三井住友カード株式会社

三井住友カードのメリット

三井住友カードを作ることにはどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは三井住友カードのメリットについてまとめます。

iD、PiTaPa、WAONの機能がついたカードが作れる

三井住友カードはiD、PiTaPa、WAONの機能がついたカードを作ることができます。iDなら後払いタイプの支払いになりますし、PiTaPa、WAONならチャージが不要になるというメリットがあります。

銀聯カード(Union Pay)が作れる

銀聯カードは中国政府主導で作られたクレジットカードです。そのため中国でクレジットカード決済をするなら最も使いやすいのが銀聯カードと言えます。

他のクレカで銀聯ブランドを選べるものは少ないので、銀聯カードを持ちたいなら三井住友カードは有力な候補になるでしょう。

顔写真入りカードが作れる

三井住友カードでは顔写真入りのクレジットカードを作ることができます。顔写真入りであれば盗難被害に遭ったときや紛失のときに不正利用される確率が下がります。

女性ならアミティエカードで少しオトク

アミティエとはフランス語で「友情」「愛情」という意味で、アミティエカードは女性向けの三井住友カードです。

クラシックAカードと比べて年会費が250円安く、携帯電話の料金についてたまるポイントが2倍になるメリットがあります。女性なら迷ったらアミティエカードにしておけば良いでしょう。なお男性でもアミティエカードは作れます。

ネット決済専用のカードが作れる

三井住友カードには「三井住友VISAバーチャルカード」というタイプのカードがあります。これはネット決済専用なので実店舗では利用できません。

利用枠は最高で10万円のみのうえキャッシングもできないので、カードは持ちたいけど使いすぎが心配という人には向いています。

買物のあとでリボ払いにできる

三井住友カードでは、買物を終えたあとでリボ払いに変更することができます。店頭で回数の多い分割払いが選択できないケースでも、この方法を使えば毎月の返済額を最低5000円+手数料の分割払いにすることが可能です。

「マイ・ペイすリボ」で自動的にリボ払いに

「マイ・ペイすリボ」を設定しておくと、買物をした件数や金額にかかわらず毎月の支払額が一定になります。そのため「マイペース」な返済が可能になります。

リボ払いには「元金定額リボ払い」「元利定額リボ払い」の2つがありますが、三井住友カードのリボ払いは「元金定額リボ払い」です。つまり、設定した返済額に手数料を上乗せした金額が毎月の支払額になります。

三井住友カードのデメリット

三井住友カードを作りたいならきちんとデメリットも確認しておきましょう。ここでは三井住友カードのデメリットについて解説します。

年会費が基本的に有料

三井住友カードはデビュープラスカード、学生用のアミティエカード、リボ払い専用の「エブリプラス」を除き、年会費は有料(初年度のみネットからの入会で無料)です。

なお以下の条件を満たすとカードの種類ごとに定められた一定の金額が割り引かれます。

  • WEB明細サービスを利用する
  • マイ・ペイすリボを利用する
  • 前年度のカード利用金額が100万円以上

クラシックカード、クラシックAカード、アミティエカードについてはWEB明細を利用すると500円(税抜き)が割引になります。ただし、年6回以上の支払いがないと対象にならないので、全く使わずに放置すると適用されません。

またマイ・ペイすリボを前年に1回以上利用することで上記3種のカードは年会費が無料になります。ただしマイ・ペイすリボを利用することで手数料を多く払うことになると本末転倒なので気をつけてください。

ポイントがたまりにくい

三井住友カードは基本的に、ポイントをためたい人にはあまりおすすめできません。

ポイントの名前は「ワールドポイント」といい、ワールドポイントは1000円(税込)ごとに1ポイントです。1ポイントはキャッシュバックで利用する場合は3円相当なので、還元率は0.3%です。ただし「iDバリュー」に交換すると0.5%になります。

ポイントを増やす手段は以下のものが設けられています。

  • 「ポイントUPモール」を経由して買物をする
  • 「ココイコ!」で事前登録し、街で買物をする
  • 一部コンビニ・マクドナルドの利用でポイントが5倍

ポイントUPモールには楽天やAmazonなどのメジャー通販サイトも登録されており、これらで買い物をする前にポイントUPモールを経由すれば、それだけでポイントが2倍になります。

「ココイコ!」は対象店舗を事前に登録し、有効期間内に訪れて買物をするとポイントアップの対象となります。ただし対象店舗の数はそれほど多くありません。

また、セブンイレブン・ファミリーマート・ローソン・マクドナルドで買物をするときに三井住友カードを使うとポイントが5倍になります。これらの店舗を利用する機会が多いのであれば、決済を三井住友カードに変えるだけで高還元率になります。

ただし基本の還元率が低いので、こまごまとした作業を通じてポイントを稼ぎたいのであれば他のカードを検討したほうが良いでしょう。

ETCカード、家族カードが有料

三井住友カードではETCカードや家族カードは基本的に有料です(家族カードについては1人目の初年度年会費は無料)。

三井住友カードはこんな人におすすめ

三井住友カードは他のクレジットカードに比べて大きなメリットが見当たらないという印象が強いです。ただし一部の人にはおすすめできる要素がないわけではありません。

ここでは三井住友カードがどんな人におすすめできるかまとめます。

三井住友フィナンシャルグループの企業で働いている人

三井住友フィナンシャルグループで働いているなら、グループへの所属意識を高めるという意味で保有していても良いカードと言えるでしょう。これは損得の話ではなく気持ちの問題です。

同僚や上司の前でクレジットカードを見せる機会があるときに、さりげなく三井住友カードを出せばプラスに評価される可能性もあるのではないでしょうか。

学生だけどクレジットカードを持ちたい人

基本的に学生は返済能力が高くないので、ホームページなどで学生の加入をうながすものはあまり見られません。しかし、三井住友カードは学生専用のカードを用意しているので学生も歓迎していると考えられます。

そのため学生でクレジットカードを持ちたいなら三井住友カードは候補にしても良いでしょう。

iDを使っている人

iDを利用していてプリペイド型やデビット型などの支払いタイプを選択しているのであれば、三井住友カードを作ってApple PayやおサイフケータイでもiDが使えるようになるポストペイ型に変えるのも良いかもしれません。

中国への旅行や長期滞在を考えている人

海外で最も使いやすいのはシェアが大きいVISAカードですが、中国の場合は銀聯カードです。そのため、特に中国での長期滞在を考えているのであれば国際ブランドは銀聯カードにしておくのがおすすめです。

まとめ

三井住友カードは、一般の人にとってはそれほどメリットのあるカードとは言えません。特にポイントをためたい人は他のカードのほうが向いていると言えるでしょう。

しかしクレジットカードは人前で見せる機会が多いため、ステータス感のある三井住友カードなら周囲からの見る目も少しは違うかもしれません。

運営元がしっかりしたカードを持ちたいと考えるなら、三井住友カードは細かいメリットやデメリットにとらわれずに検討してみると良いでしょう。