Suicaは電車にチケットレスで乗れますし、買物で使えるところも増えてきていてメリットがとても多いです。モバイルSuicaならスマホでSuicaが利用できるのでさらに便利です。
モバイルSuicaはデメリットがほとんどありませんが、使い始めるうえではあらかじめ知っておくべき点がまったくないとは言えません。そこで本ページではモバイルSuicaを使い始めるうえでの注意点をまず説明します。
また物理カードや他の決済手段と比べた場合のメリットについても解説しますので、これからモバイルSuicaに切り替えようと思うなら確認しておいてください。
モバイルSuicaのデメリット(注意点)
まず、モバイルSuicaを使ううえで知っておきたい注意点について以下で順に解説します。
Android端末では原則として年会費がかかる
Android端末でモバイルSuicaを利用する場合は2020年2月26日まで1030円(税込)の年会費がかかります。
ただしモバイルSuicaに登録するクレジットカードをビューカードにしていれば年会費はかかりません。
ビューカードはSuicaにチャージをするだけで1.5%の高還元率でポイントがたまるので、もし持っていないのであればこの機会に入会することを検討してみるのもおすすめです。
ビューカードについては以下の記事をご覧ください。
関連記事:ビュー・スイカカードはおすすめ出来る?メリットとデメリットまとめ
充電が切れた場合に利用できない
モバイルSuicaは充電が切れると利用することができません。
改札に入場する前なら面倒でも切符を買えば良いのでそれほど問題になりませんが、入場後に使いすぎてうっかり充電が切れてしまうと手間がかかります。そのようなときは駅員さんに言って現金で精算することが必要になります。
なおiPhoneの場合、iPhoneX以降の端末は予備電力機能がついているのでこの問題は起こりません。
2万円までしかチャージできない
Suicaのチャージ上限は2万円です。そのため高額な買物をするときの決済手段としては向いていません。
ムダ遣いしやすくなる可能性がある
Suicaで買うのは本当にラクなので、自動販売機で飲み物を買うかどうか迷ったときなどにSuicaが使えると誘惑に負けやすくなるのは否めません。
現金だといちいち小銭を出して買うのが面倒に感じますが、モバイルSuicaは買いたい飲み物のボタンを押してスマホをかざすだけです。ハードルが低いのでつい買ってしまうというわけです。
モバイルSuicaを無記名で発行する場合のデメリット
モバイルSuicaで定期券ではない普通のSuicaを発行する場合、記名式と無記名式から選ぶことができます。
無記名式Suicaを発行しようとするとわかりますが、以下のように「端末の不具合や紛失時に利用停止・再発行ができない」「コールセンターでのサポートが受けられない」というデメリットがあります。

記名式を選んでもデメリットは特にありませんので、モバイルSuicaを使うなら記名式を選ぶのが良いでしょう。
モバイルSuicaのメリット
デメリットについては些細な点が多く、メリットのほうが多いので実際はそれほど問題にならないでしょう。次にモバイルSuicaのメリットについて解説します。
コード決済アプリやクレカよりも決済が速い
モバイルSuicaで改札を通過したり店頭で買物をしたりする場合、スマホをかざすだけで決済が完了するのが最大のメリットです。
PayPayやLINE Payなどのコード決済アプリを使用する場合、アプリを起動することがまず必要です。
また、お店によって決済の方法が違います。コンビニならスマホに表示されているバーコードを読みとってもらえば済みますが、QRコードを読み取って金額を入力するようなケースは面倒です。
でもモバイルSuicaなら「Suicaで払います」と告げてスマホをかざすだけなので、他の決済手段と比べるとかなり速いです。
なおみずほ銀行が発行している「Mizuho Suica」と比べてもモバイルSuicaのほうが便利です。
Mizuho Suicaの場合はチャージのときにみずほ銀行の口座から行うことができるメリットがありますが、決済のときに認証が必要です。

これは改札を通過するときにやや時間がかかるので(足が止まります)、混雑時に使用すると後ろの人に迷惑がかかります。筆者が実際に試した印象では致命的なデメリットだと感じました。
チャージが手もとで簡単にできる
物理カードのSuicaにチャージするためには駅の改札などチャージができる場所へ行くか、FeliCaポートのパソリを購入して自宅でチャージすることが必要です。
でもモバイルSuicaならクレジットカードがあれば手もとで簡単にチャージができます。またビューカードならオートチャージが設定できるので残高不足を気にする必要もありません。
ただしオートチャージは改札でしかできませんので、電車に乗らない時間が長い場合や残高を使い切るようなときは注意が必要です。
新幹線もチケットレスにすることが可能
東海道・山陽新幹線のサービスである「スマートEX」に登録すれば、新幹線も在来線と同じようにチケットレスで利用することができます。
また新幹線の割引を受けられる「エクスプレス予約」もモバイルSuicaと一緒に利用でき、物理カード(EX-ICカード)を持ち歩く必要もなくなります。
ただしエクスプレス予約をモバイルSuicaで利用するためには事前に手続きが必要です。詳しくは公式サイトでご確認ください。
関連記事:モバイルSuicaとスマートEXで在来線も新幹線もチケットレス! スマートEXの始め方を徹底解説
公式サイト:モバイルSuicaでエクスプレス予約を利用する|JR東海・JR西日本
利用明細が手もとで確認できる
物理カードのSuicaで利用履歴を確認するためには、駅の券売機を操作して発行することが必要です。しかしモバイルSuicaなら手もとで簡単に確認できます。
Suicaの利用履歴は電車の乗車区間については詳細に確認できます。バスの場合はどの会社の路線を利用したか記録されています。
店頭での買物については「物販」と表示されるだけで詳細がわからない点が残念ですが、記録がないよりは良いでしょう。

JR東日本以外のエリアに住む人が使うことにメリットはある?
モバイルSuicaはモバイル「Suica」なので、JR東日本の人だけが使うものというイメージがあるかもしれません。
しかしSuicaは以下のエリアさえまたがなければどこでも利用することができます。
- 首都圏エリア
- 仙台エリア
- 新潟エリア
- 北海道エリア
- 東海エリア
- 西日本エリア
- 九州エリア
またSuicaはPASMO、Kitaca、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけんの圏内であれば利用できます(PiTaPaは対象外)。
Suica以外は「モバイルnimoca」「モバイルICOCA」のようなアプリがありませんので、スマホだけで決済したいのであればJR東日本以外のエリアに住んでいてもモバイルSuicaを検討する余地はあるはずです。
地域によってはSuicaが利用できない鉄道・バスの事業者があったり、思わぬデメリットがあったりするかもしれません。個人個人の生活している場所によって違いますので、実際に使ってみて判断するのが良いでしょう。
公式サイト:利用可能エリア|JR東日本
まとめ
Suicaを物理カードからモバイルSuicaに切り替えることで生じるデメリットは充電が切れたり紛失したりしたときに困るくらいで、ほぼ皆無と言ってもいいくらいです。
モバイルSuicaはメリットのほうが圧倒的に多いので、Suicaを利用しているならモバイルSuicaに切り替えない理由はあまりないでしょう。
この機会にぜひオートチャージが可能になるビューカードの入会とあわせて検討してみてください。