スマートEXは東海道・山陽新幹線のチケットをネットから予約できるサービスです。
モバイルSuicaでスマートEXを利用すれば、単にチケットをスマホから取れるというだけでなく、在来線と同様に新幹線もチケットレスで乗れるのでとても便利です。
在来線から新幹線に乗り継ぐ場合でも、在来線のみで利用するのと同じ感覚で改札を通れます。そのためモバイルSuicaを利用しているならぜひ利用を検討しましょう。
このページでは、モバイルSuicaの利用者がスマートEXの利用を始めるにあたって知っておきたい知識について解説します。
スマートEXとは? 類似サービスとの違いを理解しよう

スマートEXは東海道・山陽新幹線のチケットをパソコンやスマホから予約できるサービスです。会員登録は必要ですが年会費はかかりません。
類似のサービスに「モバトク(モバイルSuica特急券)」や「タッチでGO!新幹線」というサービスがありますが、これらは別のものです。
モバトクは東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸新幹線、タッチでGO!新幹線は東北・上越・北陸新幹線の特定区間でのみ利用できるサービスなので、これらの区間で乗車する予定がなければ忘れてください。
これまで紙のチケットで新幹線を利用していたのであれば、これらの違いがよくわからないのではないでしょうか。まずは頭の中を整理しておきましょう。
公式サイト:スマートEX|JR東海・JR西日本
スマートEXのメリット
スマートEXはメリットがたくさんあります。以下にそのメリットを解説します。
在来線からチケットレスで利用が可能
スマートEXを利用すれば新幹線に乗るとき、紙(磁気)のチケットが不要になります。
新幹線に乗るときは新幹線の駅まで在来線を利用することが多いでしょうが、在来線についてはモバイルSuicaで乗車し新幹線はスマートEXで乗車することでいずれもチケットレスで乗車できるようになります。
そのため新幹線の改札も在来線の改札と同じイメージで通過できるということです。
直前まで予約の変更が可能
スマートEXで予約した新幹線のチケットは発車時刻の4分前まで変更ができます。
そのため、予定より早く着いてしまったときでも待っている必要がなく、早い便に変更できるので便利です。
ただしキャンセルの場合は所定の払い戻し手数料がかかります。発車時刻前なら310円(自由席、指定席、グリーン車共通)です。
発車時刻を過ぎた場合は自動的にキャンセルとなりますが、利用する予定であった区間の距離に比例した手数料(近距離でも1000円程度)がかかります。
スマートEXの利用手続き
スマートEXを利用するためには会員登録が必要です。会員登録はパソコンでもスマホでもできますが、今回はスマホでの手続きについて解説します。
会員登録についての公式動画もありますが、やや説明が不足しているのでキャプチャを用いて補足します。
スマートEXのトップページ右上にある「会員登録」をタップしてください。

そうすると「入会案内」のページに移ります。登録にはクレカが必要なので「ご利用いただけるクレジットカード」のところに掲載されているクレカを用意して「会員登録」をタップしてください。

「会員登録」の画面で必要事項を入力し「OK メール送信」をタップしてください。

「会員登録メール送信完了」の画面が表示されます。

以下のメールが届くので「スマートフォンをご利用の方」というリンクをタップしてください。

会員規約のページに移るので、規約を読んで同意するなら「規約及び特約の内容に同意します」にチェックを入れ「OK 同意する」をタップしてください。

そうすると「お客様情報入力」の画面が表示されるので、必要事項を入力してください。

なお交通系ICカード情報は以下の画面に入力するための情報が必要です。おそらくここで多くの人が迷うはずです。

この情報はモバイルSuicaのトップにある「i」のマークをタップすると、

「SuicaID番号」として掲載されているので、これをどこかにメモしてください。

先頭のアルファベット2文字は入力するのではなく選択する形になります(この場合は「JE」です)。

あとは迷うところはないでしょうから省略します。会員登録が完了したらログインしてみてください。

スマートEXで新幹線のチケットを予約する手順
次に、スマートEXで実際に新幹線を予約する手順(自由席)について説明します。なお予約は在来線で新幹線の駅に向かう途中(在来線の改札をくぐったあと)でも可能です。
スマートEXのトップページにアクセスし「予約する」をタップしてください。

日付、乗車時間、区間、人数を入力し、一番下へスクロールして「OK 予約を続ける」をタップしてください。乗車時間はおよその時間で大丈夫です。

前の画面で入力した乗車時間前後の便が候補として表示されるので、適当に便を選んで「この候補を指定する」をタップしてください。自由席の場合はその日の便ならどれでも利用できるので、便の選択には意味はありません(指定席やグリーン車を利用する場合を想定しての選択です)。

「スマートEX自由席」を選んでタップしてください。

「自由席利用のご確認」という画面になるので「OK 予約を続ける」をタップしてください。

「まだ予約は完了していません」という画面になるので、一番下へスクロールして「OK 予約する(購入)」をタップしてください。

これで予約は完了です。「IC可 ICカード等で乗車できます」という表示を確認してください。

スマートEXのデメリットは?
スマートEXは新幹線でもモバイルSuicaで在来線を利用すると同じように利用できて便利ですが、デメリットもあります。以下で2点、解説します。
2人以上の場合は切符を受け取ることが必要
スマートEXは最大で6人分のチケットを予約することができますが、2人以上のチケットを予約した場合は入場前に券売機で紙のチケットを受け取ることが必要です。
そのためスマートEXのメリットを最大限、得られるのは1人で利用するときです。自動改札で人数を確認できないので仕方がないというところでしょうか。
割引はたいしたことがない
スマートEXはネット予約なので運賃が安くなるイメージがあるでしょうが、実際は200円(子どもは100円)しか安くなりません。
しかも場合によってはスマートEXのほうがやや高くなってしまうことがあります。「特定都区市内制度」の適用がないことや、在来線と新幹線の距離を合算して運賃の計算をしないためです。
※特定都区市内制度とは、たとえば東京駅から大阪駅まで新幹線に乗った場合、大阪駅周辺の一定の範囲にある駅についてはどこで降りても運賃が同じになる運賃の計算方法です。この場合は東京駅から大阪駅までの運賃しかかからないので在来線の分だけ安くなります。
運賃の安さを重視するならエクスプレス予約を利用するのがおすすめです。
ただしこちらは年会費(1080円)がかかるので、新幹線をよく利用している人でないとメリットがありません。
なお「スマートEX運賃ナビ」を利用すると運賃の比較ができます。どのくらいオトクになるのか確認してみましょう。

公式サイト:スマートEX運賃ナビ|JR東海・JR西日本
まとめ
スマートEXは先述のとおり、紙の切符を併用する場合と比べてやや高くなってしまう場合があります。
しかし紙のチケットがわずらわしいことを理由にスマホだけで在来線も新幹線も乗車したいという人にとっては気にならない程度でしょう。
スマートEXは文字通り「スマート」に新幹線を利用するための手段と考えるのがベストです。便利さと同時に安さも求めるならエクスプレス予約も利用しましょう。